白く眩（まばゆ）い光は、プリズムを用いて分散させると様々な色彩の波長だと分かります。ここ、ひかり工房は、知的・発達に障害を抱えた子供たちの働く場所を、自らの理想とする形で作ろうという想いから始まりました。
　子供たちの個性は、本当に千差万別。
　一人ひとりの特徴や才能を見出し、好きなことや得意を伸ばして、能力や出来る範囲に凸凹があっても、全体として一流の草木染工房になることを夢見て挑戦しています。
　お陰様で今日、国際的なブランド様からも草木染のご用命を頂けるようになり、子供たちは、将来光のグラデーションの何処かに、自分の居場所を見出せるようになるでしょう。
　ブランド「ひかりいろ」には、伊豆の自然が育んだ植物から得られる倍音のような色彩と、内面の光を頼りに進む決心、そして子供たちの個性の輝きを襲（かさね）ました。
　私たちは、草木染がより効果を発揮する素材選びから始まり、天然染料のトレーサビリティーも明確で、自然環境に配慮された昔ながらの染色プロセスを通じ、製品を手に取って下さった方々に、植物が奏でる色彩や効能を楽しんでいただき、衣料を通じた健やかで明るい生活を提供して参りたいと願っています。

代表理事　生田一夫